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兵庫県 (株)川西牧場様
人の目、人の手をかけたストレスフリーな
飼養管理で、特色ある但馬牛を目指す

ユーザーの声

2021/9/28

兵庫県神戸市西区で但馬牛を生産されている川西牧場の川西智取締役に、飼養管理へのこだわりと今後の展望についてお話を伺いました。川西牧場様もご参加されている但馬牛研究会では、早くからカシューナッツ殻液に注目し、川西牧場様にも給与試験にご協力いただきました。

―本日はどうぞよろしくお願いいたします。

農場経営のこだわりについて

―お肉づくりのこだわりについて教えて下さい。
酒粕やビール粕などの発酵飼料を積極的にエサのメニューに組み込んでいます。理由としては、発酵飼料がルーメン発酵の安定化に貢献し、牛の状態もよいと感じているためです。 また、肉質についても油の質が良くなったと思います。(写真は飼料に使われる酒粕)

―酒粕を利用されるなどエサへのこだわりがあるのですね。その他に大事にしていることはありますか?
そうですね、一番は『牛を観察すること』を大事にしています。人の目、人の手をかけて大事に育てることで、ちょっとした変化に気がつけますし、そうすることで牛の飼養環境を良くすることに繋がると思います。結果的に牛のストレスを軽減させることができて、肥育期の疾病についても早期発見にも繋がりやすく、とても大切なサイクルだと考えています。

―観察することはとても大事ですね。さきほど、繁殖・育成の牛舎を見せていただいた際にパドックが見えましたが、和牛繁殖の飼養管理としては珍しいと思いました。その辺りも何かお考えがあるのですか?
広いパドックでできるだけストレスの少ない環境で育てることを意識しています。のびのび育てることが重要だと思いますので。後は、農場内の環境改善にも力を入れており、綺麗に保つことを意識していますよ。(写真1枚目は広いパドックで飼養されている但馬牛、写真2枚目は、周囲が綺麗に整備された繁殖・育成牛舎)

カシューナッツ殻液製剤について

―カシューナッツ殻液製剤使用の経緯についてお聞きしてもよいでしょうか?
兵庫県の但馬牛肥育研究会で給与試験を行ったことがきっかけでした。試験をするにあたり、カシューナッツ殻液製剤の先行事例にて内臓廃棄が少なくなったという点に興味をもっていました。

―給与試験にご協力いただきありがとうございました。実際に、カシューナッツ殻液製剤を使用してみていかがでしたか?
感覚的な部分になりますけれど、飼料効率は良好で、飼料摂取量にバラツキがあるなかでも体重がしっかり伸びている印象がありますね。現在実施しているカシューナッツ殻液製剤の給与試験でも、製品のポテンシャルをみるために餌の食い込みが悪い牛をあえて給与群に設定しているのですが、見た目の発育は悪くない印象です。

―使用感について興味深いコメントありがとうございます。もともと食い込みがそれほど良くない牛でも、少しでも発育を維持することができれば我々としても嬉しいです。(写真:肥育中期の但馬牛の様子)

最後に

―今後の展望についてお聞かせください
さらなる増頭を考えています。そのためには、古い施設の整理や新たに施設を拡張する必要があります。増頭にあたっては常勤人員を増やすことになるので、既存の勤務シフトもより組みやすくなることを想定しています。そうすると、休暇取得もしやすくなりますし良いことだと思います。

―増頭にあたり増員が必要で、そうすることでワークライフバランスの取れた環境づくりにも繋がるというのは良いことですね。従業員の皆さんの雰囲気はどうですか?
はい、牧場では新しいことにはチャレンジする姿勢を大事にしていますよ。例えば、試験などを実施するにあたっては、従業員みんなでちゃんと話し合いをして決めていますし、風通しの良い環境を作り出すことを意識しています。みんなで話し合って納得したことを実行していくというサイクルを回しています。

―職場環境づくりもとても意識されているのですね。これまでの試験協力も含めて、川西牧場さんの風通しの良い雰囲気が私にもよく伝わってきました。最後に一言よろしいですか?
今後も、少しずつ特色ある牛を育てられるよう、飼料メニュー、環境の改善を含めスタッフ皆でおいしいと言ってもらえる肉づくりを目指していきます。(写真:川西牧場さんの外観一部)

川西さん、本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。(取材対応:出光興産㈱田森)


■農場の概要
・従事者 川西巌さん(代表取締役)、川西潔さん(取締役)、川西智さん(取締役)、従業員2名
・飼養頭数 肉用牛(肥育)300頭、繁殖・育成50頭。但馬牛の素牛導入は淡路産がメイン
・施設 牛舎5棟

■農場の歴史
・1961年 肥育開始
・1969年 100頭規模
・2011年 300頭規模
・2016年 繁殖開始
・2020年 株式会社川西牧場 設立

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